hdnprgの日記

アンドロイド、ヒューマノイドを扱った小説を、思いつき次第公開します。諸事情により、他サイトでも投稿中@hdn_prg

メカバレ

彼女は私の頭の中、あるいは目の前に

ここは、私が領主様よりいただいた館。私は、この館の主だ。 「オカエリナサイマセ」私が館に入ると、メイドロボが出迎える。私の靴を片づけ、外套を仕舞う。 今夜は時間がある。少し遊びたい。「ちょっと来て」「カシコマリマシタ」メイドを引き連れて、私…

【好きなシーンメモ】捨て石役の居るバトルシーン(人形/ロボットの破壊シーンあり)

筋骨隆々とした男の全周を、人の背丈と同じ体躯を持つ7体の人形が取り囲んだ。広場の奥から、燕尾服を着込んだ男が現れる。背後に、ひときわ美しい少女型の人形を従えている。燕尾服の男は、巨大なめがねの裏でにまりと笑う。「開演の時間だ。お前に選択肢は…

極熱に散る桜(上)【メカバレ・残虐な表現あり】

残酷な表現(メカバレ表現を含む)があります。また、このお話には男性しか出ません。それでは、どうぞ。 <直也>夕方、開店前の店内を掃除。俺は手を止め、店を見渡す。俺は、この店のトップホスト。夜のひととき、花開くような最高の夢を見せている。でも、あ…

【小説】アオのたましい【男の子メカバレ表現あり】

テーブルに手を伸ばし、ひも付きのしおりを拾い上げる。私がそっと顔を上げると、端正な少年の姿があった。少年は、ソファに深く腰掛け、ゆったりとテレビを観ている。私はしおりを本に挟むと、音を立てないようそっと本を閉じた。テーブル上のグラスを手に…

少年型警備ロボットとの邂逅と捕獲

明かりのない、薄暗い通路。駆け足で進む私の顔に、突然、鋭い痛みが走る。とっさに避け、後ろへ大きく飛びのく。私の前に、突然、線の細い人影が浮かび上がった。槍を手にした少年が、私の前に立ちふさがっていた。なめらかな薄黒い肌と黒いタイツが、闇に…

【小説】捨てられたロボットの行く末

服をはぎ取られ、奪われる。ロボットは、雨風を凌ぐために、服の代わりにビニール袋を被って、道ばたに転がる。建物のコンセントから電気を盗んで糊口を凌ぐ。使える髪を、根こそぎ抜かれる。髪の毛が醜い斑になってしまう。盗電がばれる。辛うじて逃げ出す…

【小説】晒し者(下)

作業台の上に、人型のロボットが仰向けに寝かされている。その身体は、泥と油にまみれている。その上、背中はばっさりと切り開かれて、内部の部品は無惨に破壊され、焼き付いていた。 作業代の傍らに、一人の少女がたっている。少女は、ぼろぼろの少年型ロボ…

【小説】晒し者(上) (残酷な描写有り、メカバレ)

住宅街の中にある、僅かな空き地。膝丈ほどの草が茂る広場の中央に、人の高さほどの白い塔が立っている。 塔の周りで、十人程の人影が、固まって蠢いている。皆、痛々しい姿を晒している。顔が半分抉れていたり、右肩から先が欠けていたり、胸元の皮膚を大き…