手伝いロボット おせんたく
少年が、洗濯機のふたを開ける。
洗い物を、かごから洗濯機に移す。
痛みそうな服は、体に栄に畳んでネットに入れる。
洗濯物をいれ終わる。少年は、ぱんぱんと手をたたき、糸くずを落とす。
やおら、洗濯機によじ登り、洗濯そうの上に腹ばいに乗ってしまう。じーっと、顔の下の洗濯物をみつめている少年。口を、もごもごさせている。
少年が、口をぱくっと開くと、ねっとりとした透明な液体が、一気に流れ出てきた。いい香りが辺りに漂う。
舌べらで中に残った液体を拭い、口を大きく開いて舌を突き出す。舌べらから、液体がながーく糸を引く。作業着の袖で口を、ぐっと拭う。
少年は、洗濯機から降り、スイッチをぽちりと入れた。
洗い場から、立ち去る少年。
後ろを振り返ると、階段のところどころに、小さな青い水たまり。
ぽたぽたと音がする。
「あ」
着ている服が、青くじっとりと濡れている。
めくり上げると、お腹の関節から洗剤がもれていた。
「あーあ…」
そうじしなきゃ。