hdnprgの日記

アンドロイド、ヒューマノイドを扱った小説を、思いつき次第公開します。諸事情により、他サイトでも投稿中@hdn_prg

【艦隊これくしょん解体SS】窓の無いあの部屋で

はじめに

ブラウザゲーム艦隊これくしょん」の二次創作作品となります。

暗いお話です。直接的な描写ではありませんが、少々キツイ表現がございます。

※設定改変がございます。ご注意ください。

 


解体作業室へ向かう廊下、明るい窓の前にベンチがおかれている。ベンチの横には小机があり、花瓶には黄色い菊が活けられている。

進められるままベンチに腰掛け、窓の外を眺める。
入り組んだ岬に抱かれた、こじんまりとした港だった。港を抱え込んだ岬の間に、ごく短く、水平線が見える。初めての海、潮の香りが心地よい。

手前の港には、小舟や、数隻の大型輸送船が留められている。いくらかの人々が、一目散に走り抜け、或いは何人かと談笑しながら、行き交っている。

突然、肩を掴まれる。私は、いつの間にかベンチから立ち上がり、窓枠に手をかけていた。
呼吸を深く一つつく。光が溢れる窓辺から、手を離した。

やがて私は、通路の突き当たりの部屋に案内される。
入った部屋には窓が無く、機械油のにおいが染み着いている。びっしりと工具が並ぶ棚に囲まれて、白いビニールシートが敷かれたベットが置かれている。

茶碗に注がれた白い飲み物を差し出される。口に含むと、ハッカの香りが広がる。飲み干して、茶碗を返すと、私は独り部屋に残される。ベットに向かい、腰掛けると、ビニールシートがパリパリと音を立てて身体を受け止める。そのまま、仰向けになる。
薄暗い部屋の中、胸が破れそうなほどの鼓動と呼吸を紛らわすため、そっと歌を紡ぐ。

我は海の子白波の
さわぐいそべの松原に
煙たなびくとまやこそ
我が懐かしき住みかなれ

無骨な裸電球を眺めて数分、違和感を感じる。腕が、脚が、首から下が、信じられないほどぐったりと重くて、動かない。
「解体」が、いよいよ始まる。

生まれてしおにゆあみして
なみを子守の歌と聞き
千里寄せくる海の気を
吸いてわれべとなりにけり

扉が開く音がする。
ベットの周りに足音が響き、工具を手に取る金属音が響く。
目の前に青い布切れが現れた。眼前が蒼くなり、すぐに真っ暗になった。なにも見えない。

高く鼻突くいその香に
不断の花のかおりあり
なぎさの松に吹く風を
いみじき楽と我は聞く

暗闇の中、時折身体が強く引かれて滑る感触だけがある。
突然、左足が軽く持ち上がるのを感じた。膝から先の、感覚がない。

丈余のろかい操りて
ゆくて定めぬ波まくら
百尋千尋の海の底
遊びなれたる庭広し

なにも見えないけど、私にはもう、手足がない。

幾年ここにきたえたる
鉄より堅きかいなあり
吹く塩風に黒みたる
肌は赤銅さながらに

何か、荷物を下ろす音がする。
左脚の断面に、針のような物が差し込まれる。

私の身体は、ついに、首から上も動かなくなっていく。

波に漂う氷山も
来たらば来たれ恐れんや
海まき上ぐるたつまきも
起こらば起れ驚かじ

もう、なにも分からない。
重い幕に包まれたような、圧迫感だけがある。

何も見えない、何も聞こえない。
私は首だけになってしまったのだろうか?

窓から覗いた海の匂いを思い返す。
いつまで、「歌い」続けられるだろうか。

いで大船に乗出して
我は拾わん海の富
いで軍艦に乗組みて
我は護らん海の国

ふっと、覆い被さっていた幕が消えた。
意識が、どこか深くへ引き込まれる。
ああ。
元居たところへ還るんだ。

つぎに生まれるときは、海を走れれば、いいな。

機械人間、メカ少女モチーフの作品 ソーシャルゲームイラスト

ミリオンアーサーイラストコンテストにて、機械人間、メカ少女モチーフの作品が掲載されています。

2015年7月に募集終了している為、削除等で作品数の減少が見込まれます。

閲覧はお早めにどうぞ。

 

→概要 ミリオンアーサーイラコン技 (みりおんあーさーいらこんぎ)とは【ピクシブ百科事典】

 

→検索タグ 「ミリオンアーサーイラコン技」の人気イラストやマンガ・画像 | pixiv

 

 

20160217追記

ソーシャルゲームのキャラクターは追いきれない…

キャラクター紹介 白の世界 | 『アンジュ・ヴィエルジュ』公式サイト

コードΩ46セニア -アンジュ・ヴィエルジュ ~第2風紀委員 ガールズバトル~攻略Wiki 【アンジュ攻略】 - Gamerch

 

キャラクター紹介 白の世界 | 『アンジュ・ヴィエルジュ』公式サイト

コード=204ケイティ -アンジュ・ヴィエルジュ ~第2風紀委員 ガールズバトル~攻略Wiki 【アンジュ攻略】 - Gamerch

 

本多忠勝-投入- - 【mobage】戦国武将姫 MURAMASA 攻略まとめwiki

 

設定が凄く重い

ロボミ (SR) - グランブルーファンタジー(グラブル)攻略wiki

ロボミ (ろぼみ)とは【ピクシブ百科事典】

 

「チェインクロニクル」も「鉄煙の大陸」などというフィールドがある程力を入れていて、キャラクターが豊富だが、未チェック。

http://チェインクロニクル.gamerch.com/自動機械人形オネット

少年型警備ロボットとの邂逅と捕獲

明かりのない、薄暗い通路。
駆け足で進む私の顔に、突然、鋭い痛みが走る。
とっさに避け、後ろへ大きく飛びのく。

私の前に、突然、線の細い人影が浮かび上がった。
槍を手にした少年が、私の前に立ちふさがっていた。
なめらかな薄黒い肌と黒いタイツが、闇にとけ込んでいる。
無表情な鋭い目が、私を見つめていた。

私は、少年に対してゾクリとした。私に不意打ちを食らわせる実力と、少年が纏う雰囲気の鋭さ。ただ者ではない。

少年が、こちらに向かって槍を突き出す。私はそれを右に避け、絶縁ナイフを手にとって、体勢を崩した少年の懐に入る。少年の腹の一点を目がけて、ナイフを突き立てる。
少年が身を引く前に、私はナイフを横に引き抜き、腹を一文字にかっさばく。タイツが裂け、プラスチックでできた少年の腹が露わになる。ナイフはプラスチック板をつなぐ関節のゴムカバーを斬り裂き、バッテリーから延びるケーブルを切断していた。
電力供給を喪った少年は、槍を突き出した姿勢で硬直したまま、ゆっくりとひっくり返った。

見事、確保に成功。最小限の損傷で、最新の警備ロボットを入手した。私のザックの中には、ロボットハック用の器具があるはずだ。
少々運びにくいが、私は硬直した少年を抱え込むと、手近な倉庫に移動し、扉を閉めた。 

【小説】トラップロボットの作製 (2) (着せ替え、改造)

 ロボットの汚れを落としたら、次は散髪だ。

 

大きな鏡の前に、椅子を移動させる。

ロボットを椅子に座らせ、散髪用の保護ポンチョを着せる。

俺は、ロボットが頭にかぶっている頭髪の保護ビニールを、手で取り外した。

薄いピンクの髪が、ゴムひもで束ねられている。

「目を閉じて、いいというまで開けないで」ロボットが、目を固く閉じる。

ゴムひもを外すと、髪の毛が、ぶわっと一気に広がった。

小さなロボットの頭が、くるりと丸まるくせ髪ですっぽりと包み込まれた。

 

俺は、端末を操作し、整えるヘアスタイルを表示させる。

端末を鏡の横に置き、ハサミを手に取る。

ロボットの髪の毛をざくざくと切り落としていく。

 

 2時間後、俺は仕上げ用のハサミをケースに仕舞う。

 「ふぅ。目を開けていいぞ」俺が声をかけると、ロボットが目蓋を上げる。

完成したのは、首筋がすっきり見えるショートカットだ。散髪を始めてからずっと目を閉じていたロボットは、緩くカールした毛先を、指で恐る恐る摘んでいる。青いカメラアイは、鏡の中の姿を見つめっばなしだ。

 

「どうだ?」俺は、ぼーっと観察し続けているロボットに、声をかける。

「あ、い、良いですよ。ありがとうございます」我に返ったロボットが答える。

 

俺は新しい服を取り出し、ロボットに見せる。それなりに見られる可愛い服だ。

「これを着てくれ」

「ありがとうございます」ロボットに、また笑顔が出る。俺は、ため息をこらえる。

 

服を着たロボットが、鏡の前に立つ。

 

「ゆっくり回ってみてくれ」
「はい」

ロボットは、うれしそうにはにかみながら、鏡の前で回る。俺は、これが最後だ、と自分に言い聞かせる。

出来は完璧。これなら大丈夫だろう。

「こっちに来てくれ」

ロボットを、奥の部屋に導き、椅子に座らせる。

「プログラムの様子を見る。プラグを繋ぐぞ」

丁寧に整えた髪の毛をすくい上げると、華やかな香料の匂いが広がる。

ロボットの後頭部に設置されたコネクタを出し、プラグを繋ぐ。

端末上に立ち上がったロボットの書き換えプログラムを再度確認する。準備が完了すると、俺はそっとロボットの方に視線を送る。

ロボットは、"なにやら作業をしている"俺の方をじっと見ている。俺の表情に不穏な陰が見えるのだろう。ロボットは俺に目を合わせ、真剣な表情のままそっと首を傾げた。

ピンクの前髪が、はらりとこぼれる。


俺は堪らず、端末の画面に視線を戻す。

準備したプログラムの上に、ロボットの操作コンソールを呼び出す。

俺は、ロボットの方を見ずに、

「すまんが、またベットに横になってくれないか」と命令する。

「はい」ロボットは、後頭部からケーブルを垂らしながら、素直にベットに向かった。

 

俺は、ロボットがベットに寝たことを確認すると、端末上の操作コンソールをタッチして、ロボットの意識を奪う。

ロボットは、静かに眼を閉じ、眠りについた。

 

俺は、端末にロボットの書き換えプログラムを表示させた。

ベットの方をちらりと見た後、息を止め、プログラムの実行ボタンを人差し指でタン、とタッチした。

目の前で、プログラムの進行を示すバーが伸びていった。俺は、椅子から立ち上がってベットに向かい、力無く横たわったロボットの眼を指で押し開けた。

ロボットの青いカメラアイは、焦点が合わないまま、中央部を黄色く点滅させていた。

俺は、書き換えが順調に進んでいることを確認すると、ゆっくりと息を吐いた。

【小説】トラップロボットの作製 (1) (着せ替え、改造)

少女型ロボットの身なりを整え、プログラムを書き換えるお話です。

書き換えシーンは(2)に入ります。

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目覚めても、暗い。この部屋には窓が無い。

電気をつけて時計を見ると、日の出前の時間だ。

 

俺は飛び起き、顔を洗って作業着に着替えると、

冷蔵庫からペットボトルを取り出し、デスクの前に座った。

 

ここは、俺の仮宿 兼 工房。町外れの工場の中、機械部品倉庫の2階だ。

仕事は、ロボットの整備と改造。でも、カタギでやる仕事じゃない。

 

俺は、デスクに設置した端末から1階倉庫の在庫データを呼び出す。

倉庫には、ロボットが可動状態で格納されている。

ジャンク品、型落ち品を安く調達して、組み上げ、整備する。俺の仲間の仕事だ。

 

俺は、端末から、遠隔操作でロボットを起動する。

ロボットは、自律制御で部屋まで来る。

ロボットが部屋の呼び鈴を押したら、俺は端末で扉のロックを解除する。

 

扉の向こうから、女性型のロボットが現れた。

青いカメラアイがこちらを見ている。

頭には、白い大きなビニール袋をかぶっている。髪の毛を汚れから保護する為だ。

身体も、ポンチョ型のビニールカバーですっぽりと覆われている。

 

俺は、手招きしてロボットを部屋に入れる。

ロボットが離れると、自動で扉が閉まる。俺が、端末で扉をロックする

 

ロボットが、俺の前に立つ。真新しい塗料の臭いが鼻につく。

「おはようございます」ロボットが、ふわりと笑みを浮かべる。

「はいおはよう」俺は、淡々と答える。

「まず、身体のカバーを脱いじゃって。頭はそのままでいいよ」俺は、椅子から立ち上がり、棚に向かいながらロボットに命じる。

「はい」ロボットは、ポンチョを脱いだ。

 

俺は、棚からぼろ布と洗剤のボトルを取り出す。

振り返ってロボットの身体を見た。

案の定、ポンチョを脱いであらわになったロボットの身体には、いたるところに油汚れが残っていた。

「あーやっぱり。今からこれで身体を綺麗にするんだ」俺は、ぼろ布に洗剤を噴きつけながら声をかける。

「はい」ロボットは、ポンチョを畳みながら答えた。

「椅子に座って」俺は、丸い回転椅子を棚の前から引いてきて、ロボットに差し出した。

 

俺は、椅子に腰掛けたロボットの前に膝立ちになる。

「よし、じゃあ、眼を閉じて」

俺は、ロボットの顔の形に合わせて布で拭い、汚れを落としていく。油汚れは落ちにくく、俺が拭く布の圧力に引っ張られて、ロボットの顔が揺れ動く。「顎の下も拭くよ。顔上げて」「…」俺は、ロボットの顎を手で包み込み、顎の下、頭部と首の関節部、首筋、耳周りにも布を這わせて、汚れを丁寧に落とす。

ロボットの身体を掴み、椅子に座らせたまま回転させて、ロボットの背面が見えるようにする。ロボットの頭を俺の手でそっと押して下げさせ、ロボットの髪を包むビニール袋を退かすと、うなじが見える。俺は、ロボットのうなじから背中までを拭き上げる。ついでに、うなじに刻印された型番を紙にメモする。

その後、再びロボットを回転させ、ロボットと正面で向き合う。

「眼を大きく開けて。眼の調子を見るよ。」

「はい」ロボットの眼をのぞき込み、傷の様子を観察する。細かい傷が付いているが、問題ないだろう。

 

「それじゃあ、身体の汚れは自分で落としてね。終わったら俺が来るまでここで待ってて」布と洗剤を、ロボットに手渡す。

「分かりました」ロボットが立ち上がり、身体を拭き始める。

俺はデスクに移る。端末に、メモしたロボットの型番を入力し、情報を引き出す。

「IMM-8型。前に作った奴をそのまま使えるか。えーと…」

自作の書き換えプログラムを探し出し、仕様書を確認。

「よし、行ける。今回は楽だ」

仕様書を閉じる。書き換えプログラムを立ち上げ、準備を整えて、ペットボトルの水を口に含んで、飲み込んだ。デスクから離れる。


ロボットは、身体を拭き終わってちょこんと座って待っていた。所在なさげだった表情が、俺が戻ってきたのを見て、パッと明るくなる。俺は、ロボットの表情を見て浮かんだ感情を押し殺し、強いて何も考えないように努める。

いつもこの瞬間、俺はこの仕事に向いてないんじゃないかと考えてしまう。

「よし、綺麗になったな」

「ありがとうございます」

いい笑顔だ。クソ。

【小説】捨てられたロボットの行く末

服をはぎ取られ、奪われる。ロボットは、雨風を凌ぐために、服の代わりにビニール袋を被って、道ばたに転がる。

建物のコンセントから電気を盗んで糊口を凌ぐ。

使える髪を、根こそぎ抜かれる。髪の毛が醜い斑になってしまう。

盗電がばれる。辛うじて逃げ出すが、無理矢理抜いたせいでコネクタが壊れ、充電できなくなってしまう。

動けるうちに、人が来ない、静かな場所を必死に探す。

階段の下、ごみの山の陰に身を潜める。直ぐに身体が上手く動かせなくなる。

薄れゆく意識。

突然明るくなる視界。衝撃。引っ張り出され、道に投げ捨てられる身体。

ぼんやりとした視界。切れ切れの意識。
身体は全く動かせない。

頭部を捕まれる感覚。植毛された肌を引きはがし、素体を露わにされる。くぼみに指をかけられ、後頭部を後ろに引き倒すと、手のひら程の大きさの球体が現れる。

ロボットの視界には多数のアラームが現れる。指一本として動かせない。つなぎを着た男は、ロボットに意識があることにすら気づいていない。

男は、ロボットの球体には興味を示さず、その横に取り付けられたチップに目を向ける。絶縁されたドライバーでチップを固定するネジをはずしていく。

ロボットの視界は、ドライバーを回すごとに揺らぎ、ついに消えた。

男は、チップを仕舞うと、後頭部を開け放ったままロボットを置き捨て、立ち去った。


雨が降る。

屋根に降った雨は、雨どいで集められて、パイプの割れ目から宙に放たれる。
その下には、ロボットの残骸があった。

頭部に流れ込んだ雨水は、本来通らないところに電気の通路を築き上げた。
ロボットは不完全な形で息を吹き返した。残ったわずかな電気が一気に流れる。
しかし、ロボットに与えられたものは、一瞬が永遠に感じるような苦痛だけだった。
背中を丸め、両腕で自分の身体を抱え込んで、最期の時をやり過ごした。

焦げ臭いにおいが辺りに漂った。直ぐに、雨で洗い流された。

【小説】失われたロボット技術者の記憶

ロボットたちは、時とともに傷み、壊れていく。
人間たちや、時にはロボットたちも、動かなくなったロボットを分解して、使える部品を探す。
使える部品を抜き取られたロボットは、バラバラに分解されたまま、無造作に積み上げられる。使える部品を抜き切ったガラクタの山が、出来上がった。

昔、こういったスクラップの山から、次々と動くロボットを組み上げる人間がいた。彼女の真似をしようと、多くの人間がスクラップの山に登ったが、誰一人としてロボットを組み上げることはできなかった。
彼女は、ただ一体のロボットを手元に残し、他のロボットは全て売り払った。彼女は、手元に残したロボットに彼女の技術の全てを教え込んだ。彼女と1体のロボットは、ただひたすらロボットを組み上げ続け、ある時突然姿を消した。
それからしばらくして、彼女は別の町で病死した。人々は、彼女が連れていたロボットを血眼になって探した。ロボットは町の隅に捨てられていたが、彼女の知識が詰まった記録装置は抜かれていた。記録装置は、今に至るも見つかっていない。

政府は、限られた資源を平等に配布する、という名目ですべての工場・農場を国有化した。国民には労働力としてロボットを配給したために、町はロボットで溢れ返った。
ロボットは古くなると修理もされずに打ち捨てられ、行政はこれをかき集めて再資源化していく。吐き出されるゴミに対して、再資源化は追いつかず、再資源化から逃れたロボットたちが様々な場所に隠れ住んでいた。

人間の管理下にないロボットの増加は、社会問題なってきた。行政は、野良化した"動けるロボット"や、ロボットたちが補修部品を調達している"状態が良いスクラップ"を優先して再資源化する方針を取るようになった。
ロボットたちは、すぐに補修部品に窮するようになった。動けなくなった野良ロボットたちが次々に捕まり、再資源化されていった。

野良ロボットたちや行政は、「彼女のロボット」の記憶装置を、未だに探し続けている。